
秋作ジャガイモ
秋作ジャガイモは茎が枯れても収穫しないで土中に置いておくと、冬の間新鮮な新ジャガとして収穫することが出来ます。
秋作ジャガイモの植付け
秋作ジャガイモは「デジマ」又は「ニシユタカ」を植えます。植え付けるタイミングが重要で暑すぎると種イモが腐ってしまい、寒すぎると生育に必要な時間が不足します。平均気温が25℃を下回る8月下旬に種イモを植えます。
① 種イモの準備
種イモの準備
種イモを早めに購入して冷暗所に保存し、芽出しをしてから植えると失敗が有りません。種イモが大きい場合には芽が等分になるように
切って切り口に「ジャガイモシリカ」を十分塗布して切り口が乾いたら植え付けます。切らなくても済むようになるべく50g以下の小さな種イモを購入します。


ジャガイモシリカ
種イモを切り、切り口に「ジャガイモシリカ」を塗って乾燥させます。② 畝作り
有機肥料(発酵ケイフン+自家製堆肥)+切りわらを、適量蒔いて耕運機で良く耕し、幅70cm高さ約10cmの畝を作ります。
切りわらを入れると土がフカフカしてきますので、必ず入れるようにしています。苦土石灰は使わないか使っても極わずかにします。
③ 植え付け
畝の中心に深めの植え溝を作ります。溝の中に約25cm間隔で「ジャガイモシリカ」を一つまみ置いて、その上に芽を上にして種イモを置きます。
種イモの上にも「ジャガイモシリカ」を一つまみ振り掛けます。また、種イモと種イモの間には堆肥を一掴み置いておきます。
④ 土かけと鎮圧
種イモと堆肥を置いた植え溝に土を戻して、上から鎮圧します。発芽に必要な養分・水分は種イモの中にあるので、水はかけないようにします。
水をかけると種イモが腐る原因になってしまいます。

間引き前
25cm間隔で種イモを植え溝の中に置いて間に堆肥を一掴み置きます。
土かけと鎮圧
土を溝に戻して平らにし、上から鎮圧します。芽欠きとトンネル
植え付けてから1~2週間程度で発芽します。発芽してある程度大きくなったら芽欠きをして、霜が来る前にビニールトンネルを掛けます。
① 芽欠き
芽がすべて出そろい、ある程度大きくなったら2~3本残して茎を取ってしまいます。春作ほどたくさんの芽が出ることは無いので、そんなに多く抜く必要は有りません。
② トンネル掛け
ジャガイモは霜にあたると枯れてしまいます。信州では霜が10月下旬に来るので、この時期に霜にあたると生育期間が2ヶ月(60日)しか確保できません。
春作と同じ生育期間(約100日)が確保できるように霜が来る前に透明ビニールで覆いをかけます。

芽欠き
芽欠きをして、1株で2~3本に茎になるようにします。
ビニールトンネル
透明ビニールで霜に当たらないで生育するようにします。防寒して土中保存
11月末には茎が枯れてくるので、刈り取ります。刈取りが終わった畝に盛り土をして、その上に刈り取った茎やワラを被せておきます。 こうしておけば翌年の3月頃まで、いつでも土中から新ジャガとして掘り出すことが出来ます。

防寒保存
盛り土をした上に枯れた茎(手前)やワラ(奥)を被せて防寒します。
収穫
冬から春先にかけて新ジャガが収穫できます。(写真は3月)種イモとして再利用
冬越しした秋作ジャガイモは、春作ジャガイモの種イモとして再利用できます。大きい芋は食用にして50g以下の小さい芋を種イモにします。春作は秋作より大きく育つので、株間を30cmにします。
収穫は男爵などと同じで植えてから100日が目安です。

春作用の種イモ
デジマとニシユタカの種イモ